女ドルヲタがB.LEAGUEにはまってしまった

愛するって奥深い。バスケって奥深い。

Bリーグチアさんの未来について考えてみた。そのいち。

こんにちはこんばんは、さっちょんです。

 

長めエントリです。ご容赦ください。

 

 

先日閉幕した17-18シーズンのBリーグ。オフシーズンに入り、選手の移籍情報がメディアを賑わせています。そんな中、とあるニュースにより、ファンに激震が走っています。

 

 

r-zephyr.com

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www.evessa.com

 

 

つまり、福岡はクラブ創設から関わり続けていたRFCチアとの契約を満了し、大阪はbtという名前は残すものの、全く新たなものとして、両クラブともエイベックスと提携した新たな形のダンス&ヴォーカルグループを結成し、アリーナの演出の一部を担ってもらうということ。

 

このニュースに、当該チームのブースターはもちろん、多くのバスケファンから様々な声があがっています。多くは、新たなユニットに対する懸念の声。私自身現時点では、この新たな取組みへは、期待以上に不安が勝っています。

 

このブログでは、そんな懸念が何故でてくるのかをきちんと考えてみると共に、この新たな取組を成功させるには何が必要なのかを考えてみるブログです。新たな取組を全否定したくないからこそ、ブログに残そうとしているというスタンスですので、あらかじめご了承ください。

 

 

 

さて。そもそも、というところから話を始めましょう。Bリーグの会場には何故チアさんがいるのだろうか?華やかな演出のため。応援のため。盛り上げるため。色々あるとは思うのですが、プロスポーツにチアがいることは、スポーツの種類を問わず当たり前になっていると思います。

この問いに対して、私なりの答えを出すためには、もう一歩踏み込んで考えることが必要でした。それは、何故私はバスケを生観戦するためにお金を払っているのだろうか、という問いです。だって、戦略を考えたり、バスケそのものを見るのであれば、1階席で声はりあげるよりもおうちでスポナビ観戦の方が圧倒的にゲームは見えますから。…となると、私は何にお金を払っているのだろう?

 

私は、バスケの試合、ひいてはスポーツエンタメでは、”物語”を消費している側面が大きいと思っています。

 

チームの勝利、敗北に伴うストーリー。選手の移籍に伴うストーリー。昇降格に伴うストーリー。そしてもちろん、優勝に向けてのストーリー。そんな”物語”は、ただ目の前の試合を背景として彩るというだけでなく、むしろその背景があるからこそ、現地にまで行って応援したいという動機の源泉たるものではないでしょうか。

 

そして、ブースターになることは、その"物語"の内側に、自ら自分を置く行為です。チームの物語を自分事として捉え、一喜一憂し、涙する。感動が起きるのは、他人事じゃなくて自分事だから。程度の差はあれ、そのチームの”物語”に没入しているから、ではないでしょうか。

 

そういったん定義してみると、チアの果たす役割の重要性が浮き彫りになります。チアは、名実ともにクラブの内側の人です。でも、彼女たちは(一般的に)クラブの運営やチームの強化をする立場ではありません。チアの役割、それは応援すること。私たちブースターと、この点では目線が同じなのです。だから、私たちブースターの最も近くにいて、常に寄り添ってくれているのはチアなのです。

 

皆さん経験ありませんか?大差で負けそうな試合、見ているのもつらくなる、つい声のボリュームが下がってしまう、そんな場面で、変わらぬ表情で真っ先に声を張り上げるチアさん。その声に、振る舞いに、そして笑顔に勇気づけられたこと。チアさんが頑張ってるから、諦めちゃだめだ!と思ったこと。チアさんは、選手のことを応援しているのはもちろんのこと、ブースターの後押しもしてくれる存在です。彼女たちは、同じチームを愛して、その愛を最大限表現する、ブースターにとってはかけがえのない「仲間」であるのではないでしょうか。

 

だから、ただ踊りが上手ければいい、素敵な空間を作り上げられる、真っ先に声が張り上げられる、という表層だけではなくて、クラブに対して深い愛をもち、それを受け継いでくれるグループなのかどうか。そこが最も、専属チアに求められるものだと私は感じています。

 

受け継がれてきた愛と魂が途絶えてしまう不安、”物語”のかけがえのない一部が欠けてしまう虚無感。今回の件がどうしてここまでのインパクトをもって語られるのかというのは、「仲間」を失うことになるから。

 

しかもそこに、芸能プロダクションという外部の論理が持ち込まれることが、懸念に輪をかけたというのは明白でしょう。今まで「仲間」ではなかった人たち、しかも独自の論理を持った人たち。単刀直入に言ってしまうと、新たに立ち上がるグループは、本当に私たちの「仲間」になって、一緒にクラブを愛してくれるのか?というその一点が懸念の根底にあるように見えます。クラブに愛がなければ、どれだけ可愛かろうと、スキルが高かろうと、演出が凝っていようと、真の意味でブースターには愛されない。チアさんについての色んな人たちの発言を1年ほど追っていて、私がずっと感じていたことです。実はブースターはチアさんの内面も、すごく見ている。アリーナで必死に声を張り上げる女の子たちに、一目おいて尊敬している。私もその一人です。

 

だから、やっぱり愛です。愛と魂。そのクラブをどれだけ愛してくれるのか。2時間の試合の中で、そのクラブのためにパフォーマンスができるか。だから、この新たなプロジェクトを成功させる鍵は、クラブ側がエイベックス側にきちんと働きかけて、愛をもったグループに育て上げることができるかどうかだと思います。今後、新たなヴォーカル&ダンスグループを見ることがあるでしょうが、プロフェッショナルとしてどんな立ち振る舞いをされるのか、しっかり目に焼き付けようと思います。

 

 

そして、もうひとつの観点。

 

エイベックスは、プロ野球オリックス・バファローズでBsGirlsという公式ユニットを成功させています。

 

www.buffaloes.co.jp

 

現状エイベックスとの提携に懸念をもっている方は、BsGirlsと同じ売り出し方をすると仮定して、果たしてそれが望ましいのか否かという観点で考えている方も多いように見受けられます。そのBsGirlsの売り出し方といえば、CDを出したり、BsGirls単独でイベントに出たりと、いわゆるアイドルのような売り出し方です。

 

アイドル的な売り方がそもそも良いのか悪いのか、はいったん置いておいて(別エントリで書きます)、この売り方をすることのメリットは何なのか。大きく2点あると考えられます。

 

まずは、ダンス&ヴォーカルグループとして、単独で利益をあげることができること。現状Bリーグのチームはどこもまだまだ発展途上なので、ここで利益をあげられたらそりゃありがたい。おそらく今回の提携は、ここを狙いにきているでしょう。

もうひとつは、バスケをまだ知らない人に対して訴求できる可能性があるということ。BsGirlsで果たしてこの観点で成功しているか、というと調べきれていませんが、既に国民的スポーツである野球と、まだまだ発展途上のバスケを比べたときに、同じ土俵で比べることはできないかなと思います。なので、積極的に外部の客をとる働きをして成功させてほしいところ。アリーナさえに来てもらえたら、ハマる要素はたくさんあると思っているのでね。

 

この2点。裏返せば、それが懸念になります。つまり、ダンス&ヴォーカルグループが単独で活動しすぎることによって、本丸であるクラブとの連動性であったり、一体感が損なわれる可能性があること。これが上記している、クラブへの愛をもって活動してくれるのか、というポイントに繋がるところです。

 

 

さて、じゃあ、既にブースターとしてクラブ、リーグを支えている立場の人間からしたら、どうなるのでしょう。単独でダンス&ヴォーカルグループが活動を始めたならば、今までと大きく支援の仕方が変わります。

 

今までは、クラブそのものを応援することが、間接的にチアさんを応援することでした。

もしBsGirlsの形になるならば、ダンス&ヴォーカルグループに直接お金を落とす形になります。つまり、クラブの云々、ではなく、ダンス&ヴォーカルグループに対して、直接的に、消費者として、応援するかどうかの選択をすることができるようになるんです。この形、そしてこの言い方が危険を孕んでいるのは重々承知です。グループを消費する、という言い方が強烈なのも分かって書いています。でも、消費の土台にのるんですよね、おそらく、このままいくと。極端な話をすると、クラブは応援している、でもダンス&ヴォーカルグループは応援しない。だからそっちにはお金を払わない。という観客のスタンスが成立します。ということは、ダンス&ヴォーカルグループそのものの出来は、ブースターに今以上にシビアに見られるわけです。

 

Bリーグのチアが、「儲かるかも」と思われて、新規参入のターゲットになっているという事実は大変喜ばしいことです。儲からないと思われたら先細りしかないですので。だから、どんなものが出てくるのかまだ分からない時点から、全て否定するのはよろしくないと思う。その一方で、実際に提示されたものがブースターとして望ましくないと思ったとき。私たちは、そこにお金を払わない、という選択肢を持ち得ることになる。それが、芸能プロダクションと組むことで生まれる大きな変化なのではないかなと思います。

 

ただ、そうしてもし失敗したら…そのあと…というのもまた懸念。その辺を書き始めると大変長くなるので、次記事にします。

 

 

 

 

ここで何を考えようと、ただのファンである私にはどんな未来が描かれるのか、そこに影響を与えることはできません。ただ、バスケの楽しみかたは人それぞれで、変わることでそこが間口になる可能性もある。だから変わるためのひとつの手がかりとして、思考を書き残すことをやめたくはないなと思います。いつも読んでいただいて、ありがとうございます。

 

 

いったん今日はここまでにします。次記事では、ドルヲタとして、チアの"アイドル化"など、もう少し書けていないトピックについて書いてみたいと思ってます。遅筆なもんでしばしお待ち下さい。

 

 

では。