背番号6と、プラスの言葉かけについてのおはなし。
こんにちはこんばんはさっちょんです。
先日はマスコット総選挙で熱くなりましたが、バスケについて話をするのは久しぶりな感じ。とはいっても、今日のおはなしは、バスケというスポーツ自体じゃなくて、その中のでプロとして活躍する選手への言葉についてのおはなし。
私が今日このタイトルのブログを書こうと思ったのは、レイクスの背番号6番、長谷川智伸選手のツイートを見て、いてもたってもいられなくなったからです。
先日、夜道でたまたまブースターさんに出会い「応援してたのにー。滋賀を捨てて何処に行くの?」と何気無く言われました。
— 長谷川 智伸 (@nooooooo_bu) 2018年5月24日
ほろ酔いの様でしたし、何も知らないので悪気が無いのも理解していますが勘違いされたくないので言います。
僕は滋賀の街も人もブースターもチームも大好きです。
— 長谷川 智伸 (@nooooooo_bu) 2018年5月24日
ただ、職業柄自分の意向だけではどうしようもない時もあります。
お恥ずかしいですが、そういう事です。
決して捨てた訳ではありません。
出直して来いという事です。
お察し下さい。 pic.twitter.com/4sKND0JCze
本当は、ご迷惑になったら嫌なので、引用などせずボヤかして書こうかとも思ったのですが、何度読んでも彼の言葉が切なくて、辛くて、涙が出そうになります。彼自身の言葉なしに私の言葉を綴ることはできない、と思って、引用させてもらいました。万が一ご本人からこの言葉を否定するような発言や、引用をやめてくれという言葉があれば消します。
さて。
ます、長谷川選手をよくご存じないかたもいらっしゃると思うので、説明させてください。以下、愛称のノブと呼びますが、ノブは、昨シーズンから2年間レイクスに在籍をしてくれました。その前は三菱電機(現名古屋ダイヤモンドドルフィンズ)、つまり、Bリーグ以前は企業チームに在籍していた人です。安定した社会人としての立場から、Bリーグになったことがきっかけで、関西の中でも田舎といって過言ではない、滋賀にやってきてくれました。もうこの時点で、レイクスブースターは彼に感謝しかないんです。
Bリーグ初年度のレイクスは、シーズン序盤から苦しんでいましたが、チームのムードメーカーとして、なくてはならない存在だったんです。若さゆえか感情の起伏が激しめで、時々危なっかしさも感じたこともありましたが、そんなところも含めて愛される人だなあと思っていました。
そして今年、副キャプテンに就任。ノブは傍目から見て苦しんでいるように見えました。怪我があったり、スタメンではなくなったり。それでも、シュートがなかなか入らないときも、相手の嫌がる全力ディフェンスをするノブに励まされるレイクスブースターは少なくなかったと思います。
そんなノブが、今オフのレイクス最初の契約リリースで、契約満了が出たひとりでした。
私の体感ですが、激震が走りました。こーよーとタクマというルーキーズが台頭して、確かに微妙なポジションではありましたが、やっぱり愛されていた人です。多くのレイクスブースターが動揺する様子がTwitterで手に取るようにわかりました。
もちろん、私もそんな中のひとりでした。でも、彼は島根出身だったり、大濠高校出身だったり、縁のある場所がある。だから、きっと彼自身がもっと輝ける場所が他にあるのだろうと、自身を納得させていました。ブースター感謝祭では、本人の口から退団という言葉が出たらしい、という情報も聞いて、寂しいけど仕方ないなと思っていたのです。
だから、このノブの言葉は辛かった。
察した、その現実が、辛かった。
わかってます。プロの世界です。ノブのInstagramに横浜の川村選手がコメントをしてましたが、そこに全てが表れていました。プロバスケ選手は個人事業主です。結果を出せば契約ができ、結果を出せなければ契約を切られる。それが当たり前なんですよね。
それを当たり前として生きていて、結果を出すことにコミットして、加えてチームへの愛だとかファンへの対応だとか、色んなものを求められて。
改めて、尊敬しかないなと思いました。
そんなノブが胸を痛めたのが、ブースターからの言葉だったというのがまた切ないところです。
…たくさん考えたんですが、私としては、この言葉をかけたブースターさんを責められません。私自身が、選手に対して適切な言葉選びができている、と自信をもって断言することができないからです。
アイドルヲタクの頃、個別握手会で推しを困らせてしまったことがありました。推しがふと言葉にしたことに必要以上に食いついて、喋りすぎてしまい、「ご、ごめん、もっかい後で教えて!!」と、気を使われてしまったんです。もう5年ほど前のことですが、未だにあのとき彼女の顔と、「やらかした…推しに、あいつ必死で喋ってキモいとか思われてるかも…」という、足元が崩壊するかのような感情ははっきり覚えています。(おおけざと思うでしょ?ホンマに思うんですよ。)もちろんそれは杞憂で、次行ったときは普通でしたけどね。
あのとき学んだこと。たった十数秒の会話で、思ったことを全て伝えられるわけもないし、全て聞けるわけでもない。
だから、選手とファンという立場の違いを考えても、距離の近さを考えても、ミスコミュニケーションをなくせると思えないんです。もちろん、ファン各自が気を付けるべきことだというのは大前提ですが、だからといって100%はないのではないか、ということ。
今回の話はミスコミュニケーションなんてカテゴリのものじゃない、モラルとしてありえない、ブースターとしてありえない、と思われている方もいるでしょう。そのご意見ももちろん理解できます。
ただ、思わぬ言葉が人を傷つけてしまったり、自分の無知から不快にさせてしまったり。それに気づけるのか、気づけないのかは、やっぱり広義のミスコミュニケーションかなあと感じたのです。
人と人とが繋がるところ、同じ人間はいないし、立場も違う。だから、選手その人と向き合うとき、相手の立場をきちんと重んじて発言をしたいなと改めて思いました。
じゃあ、100%がありえないなら、選手が傷つくことや、不快な思いをすることは避けられないのか。正直、選手が嬉しい言葉にだけ相対しているとは思えないです。色んな言葉を耳にする立場でしょう。それでも自分の結果に集中して、粛々と仕事をする、職人のような仕事なんじゃないかと感じてしまいます。メンタル面もたくさん削られるでしょう。それこそ、今回のノブの件は氷山の一角かもしれません。
となると、私が大好きな選手やチームに対してできることって、なんでしょう。
考えて行き着く先は当たり前のこと。ポジティブでプラスになる言葉をかける回数を増やすこと、かなと思います。回数を増やすってのがミソです。一度くらいのミスコミュニケーションに負けないくらいの、ネガティブな言葉、マイナスな感情を吹き飛ばすような応援を。激励を。そして愛を。継続的に。信じている人がいることを伝えること。
辛いときって、必要以上にマイナスな言葉ばかり耳に入ってしまいがちだから。なら、マイナスな言葉以上に、プラスな言葉をたくさんたくさん受け取れるようにしたらいいのかなという、シンプルな考えに至りました。
私は面倒くさいヲタクなので、いつもポジティブでいられるわけじゃない。だからこそ、ポジティブな気持ちをもらえたら、そのときこそ愛を全力で伝えようと。心のなかで思ってるだけじゃなくて、こっそりTwitterで呟いてるだけじゃなくて、直接伝えてしまっていいんじゃないかと。それが、月並みなことではありますが、今回の一件から私が考えたことです。
最後に、この件に関するわたしのツイートを貼り付けて終わりにします。後半は、自分に言い聞かせるような文章になってしまいましたが、もっと、もったいぶらずに、愛を全力で、(できるだけ誤解を生まない言い方で)ぶつけていきたいなと感じます。
ノブ、どこに行っても応援してる。
一連のツイートに、ノブの心情を思って切なくなる。プロだから、契約については仕方ないところがあるけど。けど、それをわざわざ、言葉にさせてしまったことに、どうしようもない虚脱感。
— さっちょん→ (@34Lakes909) 2018年5月25日
誤解されたまま愛する地を去りたくなくて、こんなツイートをする人。移籍先のチームでも必ず愛されるはず。 https://t.co/cMwOdIr3FH
他チームブースターのフォロワーさん。もしかしたら、貴方の愛するチームに、今後ノブが行くかもしれません。彼は、情にアツくて、怪我をしてすらチームを鼓舞し続けるような人です。たくさん応援してくださいね。
— さっちょん→ (@34Lakes909) 2018年5月25日
…こんなお願いするような立場じゃないけど、このツイート見たら言いたくなったよ。